コラム
2026年3月19日【不連続蒸着と連続蒸着について】
■【概要】
金属調の加飾や機能付与において、真空蒸着は欠かせない技術です。
一見すると同じ「金属膜を形成する技術」ですが、その性質は大きく2つに分かれます。
それが、「連続蒸着」と「不連続蒸着」です。
この両者の違いは、単なる見た目の差ではありません。製品の性能そのものを決定づける本質的な構造の差にあります。
■ 連続蒸着とは
連続蒸着とは、金属膜が途切れることなく全面でつながった状態を指します。
この構造は、まるで一枚の金属シートのように以下のような特性を持ちます。
高い導電性
強い光沢・反射性
電磁波の遮断(シールド性)
そのため、ミラー調の意匠加飾、電磁波シールド、導電膜用途などに採用されます。
■ 不連続蒸着とは
一方、不連続蒸着は、金属が微細な「粒(島)」として独立して存在する構造です。
膜自体は完全にはつながらず、粒と粒の間にわずかな隙間が存在するのが特徴です。
それにより、以下のような特性を発揮します。
電波を通す(非シールド性)
応力を分散する
柔らかな金属質感を演出する
■ なぜ、不連続蒸着が求められるのか
特に近年の自動車部品には、Bluetooth、GPS、スマートキーといった多くの無線機能が搭載されています。
ここで金属膜を「連続的」に成膜してしまうと、シールド効果によって電波を遮断してしまい、通信障害や誤作動を引き起こすリスクがあります。
そこで、金属膜をあえて「島状・粒状(不連続)」に成膜することで、
金属の質感を保ちながら電波を通す
通信性能を維持する
といった機能を確保しています。
不連続蒸着は、単なる機能性だけでなく、現代の高度なデバイスにおいて意匠性と通信機能を両立させる極めて重要な役割を担っているのです。
■ 製品事例

【最後に】
トーシンでは、最新の表面改質技術と高性能塗料を駆使し、多様なニーズにお応えいたします。
弊社は「お客様のつくりたいイメージをカタチにする」をコンセプトに、日々技術を磨き、価値ある製品づくりに邁進しております。
「こんなことができる?」と感じた方は、ぜひお気軽にご相談ください。





