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2021年8月23日塗装の難しさと楽しさ

製造する上で、その中でも色々な工程であったり、その工程内でも細分化された作業というものがあります。私は、塗装ラインの塗装を担当しております。

量産工程でありカスタム一品対応での塗装ではないので、基本的に設備機械が製品に加飾を施して生まれ変わらせております。
なんや、機械で塗装しているだけ、という事をおおもいの方々もいらっしゃるかもしれません、同じ設備・機械でもそれぞれの設定という所が大きな鍵となっています。日本の製造業の中でも海外に進出している企業も数多くありますし、中国企業の豊富さ資金力で素晴らしい設備機械を導入している所もありますが、ここ日本の製造業そしてプラスチック塗装業の業界も総多くはありませんが、各社色々な技能・技術を確立させて、あらゆる素材に塗装し、求められる色に挑戦していることで、需要は続くと信じています。

少し話は外れましたが、製品のサイズ(大小)でも特異性が当然あります。
私は大手家電メーカー様の高級商品群のオーラル関係の塗装をしておりますが、一回で塗装が完了しているわけではありません。
数多くの工程を踏んで、塗り重ねて求められる色を毎回再現する努力をしております。少しの設定ミスも許されない場合もありますし、生き物の様に毎回塗装の仕上がりに差が生じたりしています。色の濃淡、色のバランス、色の輝度感等々、官能に係わる判断となる所もあり、とっても扱いにくい場合もあります。蒸着の上に色の塗装とする場合、膜厚により色の明度が変化し日々大変な塗装をしています。ほんとに大変なんです。

その中でも同じ物、お客さんの許容範囲に入れる物を作り続けて一つでも良品になるように日々リセットして取り組んでいます。
同業に関わる仕事をしている方々も、常に同じようなものを作るように考え努力をしますよね。
塗装も同じように塗装をしても全てが良品にならないのです。少しのブツ+ケバが付着することでこれは商品とはならないのでとても気を使いながら物に塗装しています。

でも出来た塗装品が店頭に並んでるのが目に入ると大きな喜びを感じていて家電量販店に行く機会の時にはオーラル製品を見ては喜びを感じてます。

これからもオールトーシンで良いものをつくる為に切磋琢磨して行きましょう。

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