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2022年2月5日「むかし、むかしのおはなし」 トーシンチャレンジ精神

今から15年~20年位前のこと、釣具の蒸着を担当した時期の話です。
クロムという金属をハーフコートする事で金属調にする製品でした。

アンダーに色付け塗装されていたので、加工が難しく、当時の操業も相当忙しく駆け回っていました。
その様な時期に同じ条件で加工しても、色が白くなったり、青くなったりしており基準限度外が発生することが度々ありました。

何故、同じ条件下でここまで限度上限~下限までの基準もありながら超えてしますのか?
何故、同じ条件下で安定出来ないのか?
当時は頭を抱えながら悩みまくっていました。

解決に至ったのは、蒸発源の金属(クロム)に注目をして、使用前の材料を良―く見ると、中に色調の変化があることを発見しました。この材料差でバラツキが出てきているのかな~と思いました。
それから、毎回納入されるクロム線を500本~600本を選別し色調を2分した中でそれぞれ蒸着を実施することで、限度内に全てが入るようになつてきました。

しかし、月度内加工数も多い事から、識別したクロム線が少なりなりこのままでは、又限度外が発生してしますと当時は悩んだものです。

ある時、巡回に来られた社長の目に留まり、作業に仕分け内容を説明すると「一人では抱え込まないように」と言って頂きました。
その後、別の観点で部長に相談をした所、蒸発源の蒸発時間のデーターをそれぞれ区分して蓄積しました。

それを以って、金属材料メーカーに対して金属量を測定してもらったが異常はなかったが生産安定化に向けては金属量を増す要望をして頂き、コスト高となったでしょうが、お陰で生産は安定しました。

今思えば、始めるから相談して居ればもっと早く解決していただろうけど、自ら行動し、悩む事で少しは成長出来たと自負しています。問題が発生したらまず自分なりに対応策を考える。それでも解決しないなら誰かに頼る。頼られた方も何らかの意見が言えるように日常においてスキルアップを心掛ける。それがトーシンとしての精神の根底にあると思っています。

自らも更に高みに登られる様に努力しなければと思っています。

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